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作間慎一
〔キーワード〕文学作品,アスペクトの転換,発見,『鹿』,児童
文学作品について学習者が当初にもったアスペクトが新しいアスペクトに転換することを学習目標に設定する意義と,その実現のための指導法について検討した実践研究である。詩『鹿』(村野四郎)に当初のアスペクトをもった小学6年生に対して,新しいアスペクトに関わる,詩句の意味と枠組みを提供した上で,未教示の語句の新たな意味の発見を働きかける指導を2授業時間行った。授業において一部の詩句の新たな意味を発見できたことと,授業後の感想では新しいアスペクトを得たと思われる記述が多数みられたこと,本詩や詩を学ぶおもしろさがあったとの記述が少なくなかったことなどの結果を得ることができた。今回,目標の達成と指導の適切さを検討するためのデータ収集の不十分さがあったが,文学作品の指導においてアスペクトの転換を目標にしたことの意義と,その指導法として作品理解に関わる枠組みの提示と,それによる詩句の意味の発見を働きかける効果について一応明らかにすることができたと思われる。